2009年 11月 22日
息子のマイカー購入顛末記 |
2009年9月中旬、京都で下宿して大学に通う長男が、漸くクルマの免許を取得した。以前から息子には「早く免許を取れ」と言っていた訳であるが、大学が忙しくなかなか教習所に行くことさえできなかった(息子談)ので、今まで伸ばし伸ばしとなっていた。(何が忙しいのか分かったものではない。父親(私)談)。
で、今回漸く教習所を卒業し、住民票のある東京で本免を受験し、晴れて自動車免許を取得した次第である。
そこで、予てから息子との約束であった息子用のマイカーを購入ということになったのだが、これがまた一苦労となった。
先ず、どんなクルマが良いのか、どんなクルマが欲しいのか。正直、息子は全くそんなビジョンを持ち合わせていなかった。そのため、取り敢えず教習所で乗ったクルマと余り違わない、嫁様のPTクルーザーで運転の練習をしながら、色々な車を見て回ることにしたのだった。
「PTクルーザー」といわれて「え?アメ車をド初心者に運転させるの?」と思われる諸氏も居られることと思うが、ド初心者にとって一番の違和感はハンドルの位置。即ち右か左かの問題が一番と思われる。その次は車体の大きさではないだろうか?
PTクルーザーのハンドルは右仕様になっているのである。サイズは全長4,330mm、全幅1,750mm、全高1,600mmと辛うじて5ナンバー枠を超える程度の、大きさ的にはリーズナブルなサイズである。強いていえば、ハンドル周り、特にウィンカーレバーとワイパーレバーが左右逆になっているのがネックといえるだろうか。
私のSAAB9-3を運転させることも考えたが、左ハンドルは当面止めて置いた方が良いだろうとの判断から、SAABは除外されてしまった。
当たり前の話ではあるが、最初に息子の運転に付き合った時の「ハラハラ、ドキドキ」は昔嫁様の免許取り立ての時を彷彿させられたのだった。
そんなこんなで、クルマ選びは近所の中古車センターから始まり、ネットでの検索も加えて「あーでもない、こーでもない」が暫し続いたのである。私は、何とかSAABを選ばせようと画策したが、作戦失敗に終った。
最終的には息子自身がネットで見つけて来た「ニッサン・ブルーバードSSS-Z(2000年型)」に落ち着いたのだった。
暫く国産車から遠ざかっていた私だが、この車はかなり面白いクルマのように感じ、息子以上にワクワク感を感じてしまったことは否めない。
クルマのスペック等についてはリンクを参照して戴きたいが、とにかく外観が“愛車SAAB”に似ているとの嫁様の言もあるように、イメージに共通性を感じる。そして初心者にこんなハイスペックのクルマを与えて良いのか?と思わせるようなかなりのハイスペックモデルである。後に息子本人も言っているが「(高速道で)知らない間に100km/h以上出ていた」の言葉通り、CVTのために変速ショックもなくスムーズに加速してしまうという、“良過ぎて返って困る”部分も持ち合わせているのである。
納車(といってもこちらが取りに行ったのだが)は2009年10月13日(火)となった。通常、こういう時の日にちの決め方は「大安」とするものと思っていたのだが、嫁様曰く「最高の日にすると、返ってよくない」と何かの本で読んだらしく、「大安」を避けて、この日は「友引」となったのであった。
2000年型のクルマであるから、幾ら走行距離が少ない(38,000km)といっても、各パーツ、特にゴム系のパーツでは経年劣化が起こってきているはずである。
本来なら、ゴム系のパーツを中心に消耗パーツの全交換を要求したい所であったが、購入価格から勘案してそれはとても無理だろうと考え、オイル系の交換だけでもとディーラーに要求したが、結果的にエンジンオイル以外では不足は継ぎ足すものの、完全交換はできないと断られてしまった。
ディーラーから我が家まで、息子をリードしながらSAABとブルーバード2台で帰って来た訳であるが、いよいよ我が家に辿り着き、駐車場にクルマを入れようとした時に、息子は「このクルマ、ノッキングする」と言い出したのである。ディーラーから引き取って間もなく給油したガソリンは、間違いなくハイオクを入れたはずである。レギュラーを入れてしまったというのであれば、可能性がなくもないが、ハイオクを入れて“ノッキング”はないと考えた。
直ぐに運転手を代わって私が近所を運転してみた結果、ノッキングではなく点火系の問題と思われる、エンジン回転の不安定さが感じられた。アイドリングから低回転域(3,000rpm以下)で吹け上がりが悪かったりしたのである。早速、購入先のディーラーに連絡を取り、症状を伝えた所、その日の内に車を引き取りに来たのだった。
その週の週末、修理が完了して再度ブルーバードは納車となった。エンジン不調の原因はプラグのクラック(壁や岩壁などの、裂け目や狭い割れ目;大辞泉)だった。4本中1本のみのクラックだったが、ディーラーの保証で無償修理となった。
納車以降、息子は我が家の駐車場への出し入れ練習を頑張ったらしい。また、家の近所への買い物なども「運転練習」を兼ねて1人で出かけるように心がけていた。傍から見ている限り、「1日1回は運転する」というノルマを自分にかけているようだった。
納車前に嫁様が付き合って、PTクルーザーで行った、山中湖へも1人で行ったりしたようだ。
ブルーバードが修理から帰って来た1週間後のこと、会社にいた私の元に息子から電話が入った。車庫に入れる時に左タイヤハウスの付近を擦ったというものだった。ついにやったかと思い傷の程度を聞くと、それほどのものではないが、傷の大きさよりもショックの方が大きかったようだ。私はタッチペンでの応急処置を指示し、放って置くと錆が出るので早目の処置が良いことを教えた。
息子の京都帰還に際し、ブルーバード購入時より気になっていたことが1つあった。それは4本のタイヤである。購入前に点検した際、タイヤも経年劣化によりひび割れが出ていたのである。京都までの道程で、バーストするとかパンクするとかの危険が必ずあるとは思われなかったが、その後京都で運転している間には、絶対交換しなければならなくなるはずである。勿論、京都までの道程も絶対に安全とは言い切れない。
新品のタイヤ購入は避けられないと判断し、ネットを中心に色々なタイヤを検索し始めた。その結果コスト的にはアジアンタイヤ(韓国製、インドネシア製等)という国産より相当安いものが出回っていることを始めて知ったのだった。考えてみると、私の頭には「タイヤはミシュラン」しかなかったのだ。しかし、今回ばかりはミシュランに拘ってはいられない経済的事情があった。
かくして、ネット上でも比較的評判が良いと思われたアジアンタイヤの中で、韓国のNEXEN社が製造する「ROADSTONE CP641」という同社製品の中ではコンフォート系のタイヤを選択したのだった。
購入は比較的近隣にあるタイヤショップで行なうことにした。2~3ヶ所に見積りを頼んだ結果、工賃込みで一番安かったのが、この「TWO HOT」である。
当初アジアンタイヤは避けたいと、何も分からないまま先入観だけで判断していたが、ネットでの評判を見るとなかなか良い感じであった。事実、ブルーバードに装着後、乗り心地を味わったが、街乗り、高速とも違和感は覚えなかった。息子の当面の運転パターンであればこれで十分であろうと判断した次第である。
10月31日(土)。いよいよ息子が京都に戻る日が来た。天気は晴れ。ドライブには絶好のコンディションである。
当初は息子のブルーバードに同乗し、帰りは新幹線で帰って来ることも考えたが、結局、私は愛車SAABで行くことにし、2台での移動を決めたのだった。
私の仕事の関係で、東京の自宅を出たのは午後1:00を回ることとなった。高速道の渋滞予想で、13:00頃はまだ八王子ICから相模湖IC付近まで渋滞となっていたため、中央道侵入は相模湖ICからにすることにした。
R20で高尾山を越え、相模湖ICから中央道に入ると、車の流れはかなりスムーズだった。
家を出るまでは、息子の運転にあれこれ日頃気にならないことも気になり、京都までのルートに大いに迷ったが、結局、成せば何とかなるもので、心配した高尾山の急カーブも、相模湖ICからの本道侵入も全く問題なく彼はこなして行ったのだった。
先導車となった私は、SAABのクルーズコントロールを制限速度にセットして走ったのだった。
SA、PAでの休憩は普段の私のペースでは考えられない位頻度の多いものとなった。結果的にそうなったのではなく、意識して多くしたのである。
とにかく息子は初めてのシングルクルージングである。少しでも疲労を減らさなければならない。
中央道から名神道に入り、京都の息子の下宿に着いたのは夜10:00頃だった。下宿の傍のパーキングに車を置くと、息子の部屋に行き、そのまま2人とも倒れ込むように布団に潜ったのだった。
翌11月1日(日)は、私の方は朝7:00には起床できたが、息子はまだ死んだように眠っていた。
京都の秋を少しでも見たいと思い、直ぐに京都市内を目指してSAABに乗り込んだが、突然の雨に見舞われるなどしたため、京都市内を諦めて付近のファミレスで朝食をとることにした。
結局、息子は朝10:00頃漸く起き出したのだった。私は用事を済ませると完全に雨模様となった京都の地を後にして帰路に着いた。
で、今回漸く教習所を卒業し、住民票のある東京で本免を受験し、晴れて自動車免許を取得した次第である。
そこで、予てから息子との約束であった息子用のマイカーを購入ということになったのだが、これがまた一苦労となった。
先ず、どんなクルマが良いのか、どんなクルマが欲しいのか。正直、息子は全くそんなビジョンを持ち合わせていなかった。そのため、取り敢えず教習所で乗ったクルマと余り違わない、嫁様のPTクルーザーで運転の練習をしながら、色々な車を見て回ることにしたのだった。
「PTクルーザー」といわれて「え?アメ車をド初心者に運転させるの?」と思われる諸氏も居られることと思うが、ド初心者にとって一番の違和感はハンドルの位置。即ち右か左かの問題が一番と思われる。その次は車体の大きさではないだろうか?
PTクルーザーのハンドルは右仕様になっているのである。サイズは全長4,330mm、全幅1,750mm、全高1,600mmと辛うじて5ナンバー枠を超える程度の、大きさ的にはリーズナブルなサイズである。強いていえば、ハンドル周り、特にウィンカーレバーとワイパーレバーが左右逆になっているのがネックといえるだろうか。
私のSAAB9-3を運転させることも考えたが、左ハンドルは当面止めて置いた方が良いだろうとの判断から、SAABは除外されてしまった。
当たり前の話ではあるが、最初に息子の運転に付き合った時の「ハラハラ、ドキドキ」は昔嫁様の免許取り立ての時を彷彿させられたのだった。
そんなこんなで、クルマ選びは近所の中古車センターから始まり、ネットでの検索も加えて「あーでもない、こーでもない」が暫し続いたのである。私は、何とかSAABを選ばせようと画策したが、作戦失敗に終った。
最終的には息子自身がネットで見つけて来た「ニッサン・ブルーバードSSS-Z(2000年型)」に落ち着いたのだった。
暫く国産車から遠ざかっていた私だが、この車はかなり面白いクルマのように感じ、息子以上にワクワク感を感じてしまったことは否めない。
クルマのスペック等についてはリンクを参照して戴きたいが、とにかく外観が“愛車SAAB”に似ているとの嫁様の言もあるように、イメージに共通性を感じる。そして初心者にこんなハイスペックのクルマを与えて良いのか?と思わせるようなかなりのハイスペックモデルである。後に息子本人も言っているが「(高速道で)知らない間に100km/h以上出ていた」の言葉通り、CVTのために変速ショックもなくスムーズに加速してしまうという、“良過ぎて返って困る”部分も持ち合わせているのである。
納車(といってもこちらが取りに行ったのだが)は2009年10月13日(火)となった。通常、こういう時の日にちの決め方は「大安」とするものと思っていたのだが、嫁様曰く「最高の日にすると、返ってよくない」と何かの本で読んだらしく、「大安」を避けて、この日は「友引」となったのであった。
2000年型のクルマであるから、幾ら走行距離が少ない(38,000km)といっても、各パーツ、特にゴム系のパーツでは経年劣化が起こってきているはずである。
本来なら、ゴム系のパーツを中心に消耗パーツの全交換を要求したい所であったが、購入価格から勘案してそれはとても無理だろうと考え、オイル系の交換だけでもとディーラーに要求したが、結果的にエンジンオイル以外では不足は継ぎ足すものの、完全交換はできないと断られてしまった。
ディーラーから我が家まで、息子をリードしながらSAABとブルーバード2台で帰って来た訳であるが、いよいよ我が家に辿り着き、駐車場にクルマを入れようとした時に、息子は「このクルマ、ノッキングする」と言い出したのである。ディーラーから引き取って間もなく給油したガソリンは、間違いなくハイオクを入れたはずである。レギュラーを入れてしまったというのであれば、可能性がなくもないが、ハイオクを入れて“ノッキング”はないと考えた。
直ぐに運転手を代わって私が近所を運転してみた結果、ノッキングではなく点火系の問題と思われる、エンジン回転の不安定さが感じられた。アイドリングから低回転域(3,000rpm以下)で吹け上がりが悪かったりしたのである。早速、購入先のディーラーに連絡を取り、症状を伝えた所、その日の内に車を引き取りに来たのだった。
その週の週末、修理が完了して再度ブルーバードは納車となった。エンジン不調の原因はプラグのクラック(壁や岩壁などの、裂け目や狭い割れ目;大辞泉)だった。4本中1本のみのクラックだったが、ディーラーの保証で無償修理となった。
納車以降、息子は我が家の駐車場への出し入れ練習を頑張ったらしい。また、家の近所への買い物なども「運転練習」を兼ねて1人で出かけるように心がけていた。傍から見ている限り、「1日1回は運転する」というノルマを自分にかけているようだった。
納車前に嫁様が付き合って、PTクルーザーで行った、山中湖へも1人で行ったりしたようだ。
ブルーバードが修理から帰って来た1週間後のこと、会社にいた私の元に息子から電話が入った。車庫に入れる時に左タイヤハウスの付近を擦ったというものだった。ついにやったかと思い傷の程度を聞くと、それほどのものではないが、傷の大きさよりもショックの方が大きかったようだ。私はタッチペンでの応急処置を指示し、放って置くと錆が出るので早目の処置が良いことを教えた。
息子の京都帰還に際し、ブルーバード購入時より気になっていたことが1つあった。それは4本のタイヤである。購入前に点検した際、タイヤも経年劣化によりひび割れが出ていたのである。京都までの道程で、バーストするとかパンクするとかの危険が必ずあるとは思われなかったが、その後京都で運転している間には、絶対交換しなければならなくなるはずである。勿論、京都までの道程も絶対に安全とは言い切れない。
新品のタイヤ購入は避けられないと判断し、ネットを中心に色々なタイヤを検索し始めた。その結果コスト的にはアジアンタイヤ(韓国製、インドネシア製等)という国産より相当安いものが出回っていることを始めて知ったのだった。考えてみると、私の頭には「タイヤはミシュラン」しかなかったのだ。しかし、今回ばかりはミシュランに拘ってはいられない経済的事情があった。
かくして、ネット上でも比較的評判が良いと思われたアジアンタイヤの中で、韓国のNEXEN社が製造する「ROADSTONE CP641」という同社製品の中ではコンフォート系のタイヤを選択したのだった。
購入は比較的近隣にあるタイヤショップで行なうことにした。2~3ヶ所に見積りを頼んだ結果、工賃込みで一番安かったのが、この「TWO HOT」である。
当初アジアンタイヤは避けたいと、何も分からないまま先入観だけで判断していたが、ネットでの評判を見るとなかなか良い感じであった。事実、ブルーバードに装着後、乗り心地を味わったが、街乗り、高速とも違和感は覚えなかった。息子の当面の運転パターンであればこれで十分であろうと判断した次第である。
10月31日(土)。いよいよ息子が京都に戻る日が来た。天気は晴れ。ドライブには絶好のコンディションである。
当初は息子のブルーバードに同乗し、帰りは新幹線で帰って来ることも考えたが、結局、私は愛車SAABで行くことにし、2台での移動を決めたのだった。
私の仕事の関係で、東京の自宅を出たのは午後1:00を回ることとなった。高速道の渋滞予想で、13:00頃はまだ八王子ICから相模湖IC付近まで渋滞となっていたため、中央道侵入は相模湖ICからにすることにした。
R20で高尾山を越え、相模湖ICから中央道に入ると、車の流れはかなりスムーズだった。
家を出るまでは、息子の運転にあれこれ日頃気にならないことも気になり、京都までのルートに大いに迷ったが、結局、成せば何とかなるもので、心配した高尾山の急カーブも、相模湖ICからの本道侵入も全く問題なく彼はこなして行ったのだった。
先導車となった私は、SAABのクルーズコントロールを制限速度にセットして走ったのだった。
SA、PAでの休憩は普段の私のペースでは考えられない位頻度の多いものとなった。結果的にそうなったのではなく、意識して多くしたのである。
とにかく息子は初めてのシングルクルージングである。少しでも疲労を減らさなければならない。
中央道から名神道に入り、京都の息子の下宿に着いたのは夜10:00頃だった。下宿の傍のパーキングに車を置くと、息子の部屋に行き、そのまま2人とも倒れ込むように布団に潜ったのだった。
翌11月1日(日)は、私の方は朝7:00には起床できたが、息子はまだ死んだように眠っていた。
京都の秋を少しでも見たいと思い、直ぐに京都市内を目指してSAABに乗り込んだが、突然の雨に見舞われるなどしたため、京都市内を諦めて付近のファミレスで朝食をとることにした。
結局、息子は朝10:00頃漸く起き出したのだった。私は用事を済ませると完全に雨模様となった京都の地を後にして帰路に着いた。
by kamechan_c93
| 2009-11-22 09:25
| クルマ